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松本電気鉄道ED40形電気機関車(まつもとでんきてつどうED40がたでんききかんしゃ)は、松本電気鉄道(現・アルピコ交通)が1965年(昭和40年)に新製した電気機関車である。 後年岳南鉄道へ譲渡され、現在は岳南電車のED40形 (2代)となっている。 == 製造経緯 == 1950年代後半以降、増大を続ける首都圏の電力供給を安定的に行う1手段として揚水発電所の建設地を求めていた東京電力は、その建設適地として梓川水系の上流を見いだした。この水系は歴史的経緯から同電力の管轄となる水力発電所が複数設置されてきたが、その上流に奈川渡ダム・水殿ダム・稲核ダムの3つのダムを建設し、それぞれ安曇・水殿・新竜島の3発電所を新設、ダムによって形成される3つの貯水池の間で水をやりとりすることでピーク時の安定的な電力供給を確保する計画が立てられたのである。 この計画は1960年代中盤になって具体的な工事が開始され、3つのアーチ式コンクリートダムとそれらに付属する発電所を建設するため、膨大な資材輸送が必要となった。 この資材輸送完遂にあたっては、道路事情もあって梓川に沿って敷設された松本電気鉄道上高地線の利用が図られることになったが、この計画が本格的に進められるようになった1964年の時点で、松本電気鉄道には貨物輸送に利用できる電気機関車は1926年製の30t級機であるED30形ED301が1両あるのみであり、これだけでは十分な輸送力を確保することはできなかった。 そこで松本電気鉄道は自社線の貨物輸送力を増強すべく線路・施設の強化に乗り出すと共に、強力な自重40t級で軸配置Dの新型電気機関車の新造を決定した。 この新しい電気機関車はダム工事資材輸送の開始にあわせて1965年10月にまず1両がED40形ED402として日本車輌製造で製造され、さらに翌1966年5月にもう1両がED40形ED403として、やはり日本車輌製造で製造されて就役を開始した〔ED402は1965年7月に、ED403は1966年10月に、それぞれ松本電気鉄道線に入線したとする文献も存在する。〕。 車両形式の「40」は自重に由来するが、ED401(1号機)を欠番としたのは、車番の下一桁を既存のED301の続番としたことによるものである。 なお、本形式は日本車輌製造が第二次世界大戦後製造した唯一の地方私鉄向け電気機関車である。戦前には大手電機メーカーである東洋電機製造とのコンビで多数の電気機関車を地方私鉄各社へ供給した同社であるが、戦後は貨物輸送需要の低下もあって、本形式製造の前年(1964年)まで旅客車両の製造で取引のあった松本電気鉄道からの依頼に応じて電機品や台車まで一括で設計製作された本形式を唯一の例外として、地方私鉄向け電気機関車の製造は行っていない〔一方、国鉄向けはEF58形を皮切りに富士電機とのコンビで何形式かの直流電気機関車の製造を行っている。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「松本電気鉄道ED40形電気機関車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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